エジプト教育大臣が、都内の公立小学校を訪問 子供たちが“エジプト国歌”で歓迎
(2025.3)
2月18日、東京都多摩市立貝取小学校(鈴木純一郎校長)に、エジプトのアブデル・ラティーフ教育・技術教育大臣が訪問しました。ラティーフ大臣は今回の訪日で、小学校はもちろん、特別支援学校や障害者支援センターなど様々な公的施設を視察しました。
貝取小学校では、ラティーフ大臣は主に特別活動(学級会)の様子を視察しました。現在エジプトでは、特別活動がTOKKATSUという名前で多くの小学校に導入されています。TOKKATSUのさらなる充実に向け、子供たちの様子や教師の子供との関わり方を熱心に見学するとともに、児童に「学校では何が楽しい?」「どの教科が好き?」などと積極的に声をかけていました。

ラティーフ大臣は、学級会の授業について鈴木校長先生に熱心に質問し、児童の様子はもちろん、教師が児童にどのように関わっているかにも注目していました。
さらに、日本の教育について「日本の教育は人格形成を重要視し、社会性を養うことを目的としているところがすばらしい。それでいて一人一人の意見が大事にされる雰囲気であることも注目すべきところだ」と話し、そのカリキュラムについても高く評価しました。
授業を視察する中で、ラティーフ大臣が注目したのは教室前の掲示物。日本ではよくある「児童の作品展示」の光景ですが、各教室にずらりと並ぶ作品に驚き、足を止めました。一人一人の習字が台紙に貼られて掲示されている様子を見て「一人一人の作品が大切に飾られているのがすばらしい。作品も、綺麗な紙に一文字一文字丁寧に書かれていることが伝わる」と感動した様子でした。

視察の最後には、4年生児童と6年生児童がラティーフ大臣を歓迎する出し物がありました。6年生からはアルミ缶で作った折り鶴のプレゼントがあったほか、4年生からは合唱曲とエジプト国歌「我が祖国」の披露がありました。エジプトの民族衣装を身につけながら歌う児童に、ラティーフ大臣は驚きながらも一緒に口ずさみ、とてもうれしそうな様子でした。


現在、エジプトでは日本式教育を導入したEJS(エジプト日本学校)が増えており、日本型教育が多く導入されています。今後も、日本とエジプトが相互に刺激し合いながら、それぞれの国の教育をよりよくしていくことが期待されています。