幼児教育と小学校教育の架け橋特別委員会(第8回)
(2022.5.23)
● 令和4年5月23日に、幼児教育と小学校教育の架け橋特別委員会(第8回)が開催されました。
● 本委員会は、幼児教育の質的向上及び小学校教育との円滑な接続について専門的な調査審議を行うため、令和3年7月、初等中等教育分科会に設置されたものです。
・主な検討内容は以下の4点です。
(1)生活・学習基盤を全ての5歳児に保障するための方策
(2)各地域において幼児教育を着実に推進するための体制整備
(3)保護者や地域の教育力を引き出すための方策、保育人材の資質能力の向上といった幼児教育の質的向上及び小学校教育との円滑な接続を図る上で必要な事項
(4)その他
・委員長には、白梅学園大学名誉教授 無藤 隆 先生が就任しています。
● 議題(1) 幼保小架け橋プログラム事業について
○事務局より、令和4年度「幼保小の架け橋プログラムに関する調査研究事業」の採択についての資料説明がありました。
・委託事業を公募し19自治体(6道県、13市町)より応募があった。
・審査の結果、すべてを採択決定した。
○事業を受託した4つの自治体より発表がありました。
<広島県>
- 「育ちと学びをつなぐ」幼保小連携・接続の充実
- 指定市町の取組内容
- 幼保小連携協議会の設置及び定期的な協議会の開催
- 幼保小合同研修会の開催
- 教育・保育内容の相互参観の実施
- 小学校における一人一人の子供の育ちや学びをつなぐ取組
- 地域の実情に応じた取組
- 令和4年度の新たな取組:初任者研修における就業体験
・園・所長等によるオリエンテーション
・保育補助
・園・所長等と振り返り
・個人の振り返り
<高知県>
- 幼保小の円滑な接続を図るため平成30年に作成した「高知県保幼小接続期実践プラン」も踏まえながら、地域の課題を踏まえた体制づくりを進めるとともに、学校種、設置者や施設類型の違いを超えた架け橋期のカリキュラム開発を行い、幼児期の遊びの中の学びや生活について幼保小の先生が共に考えることを通して、架け橋期における実践の充実を図る。
- 「企画運営会議」の開催
- モデル地域を対象とした「開発委員会」における検討・開発
- 接続を見通した各園・小学校による教育課程・指導計画等の作成
- 各園・小学校での組織体制づくり
- 自治体による支援
- 「架け橋期の教育の質保障の枠組み」との連携
<神奈川県横浜市>
- 大都市ならではの規模や多様性を踏まえた架け橋プログラムの創造~「よこはま☆保育・教育宣言」を架け橋期で具現化する試み~
- 保育・教育宣言〜安心・主体的な遊び〜の周知
- 事例の収集と取組への支援
- 接続期カリキュラムの作成
<香川県高松市>
- 「子どもの学びをつなぐ」「持続可能な」保こ幼小連携・接続
- 気軽に対話できる教職員関係の構築
- 子どもの学びの共有と分析
- 連携校区の実態に即した接続期カリキュラムの充実・改善
○4つの自治体からの発表を受けて、活発な質疑応答、話合いが行われました。
・取組のより具体的な内容や施策に対する質問のほか、モデル地域での取組を今後どう全自治体に広げていくかといった、次の展開へ向けた質問もありました。
●議題(2)その他
・第7回までの議論で各委員より出された主な意見の要旨とまとめが事務局より発表されました。
・教育の質保障に関する議論の重要さを鑑みて、専門的に話し合うワーキンググループが設置されることが決まりました。
・これに伴い、本会議は当初予定していた設置期間を延長することとなりました。
▶︎配布資料はこちらです。
https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/086/siryo/1422639_00006.htm