中央教育審議会「令和の日本型学校教育」を担う教師の在り方特別部会(第4回)・教員免許更新制小委員会(第6回)合同会議
(2021.9.27)
○事務局より、審議まとめ(案)「『令和の日本型学校教育』を担新たな教師の学びの姿の実現に向けて」が提示されました。
・これは、8月23日に開催された教員免許更新制小委員会(第5回)で提示された「審議のまとめ(案)」に、当日の審議による修正、変更を加えたものです。
・現行の教員免許更新制度を発展的に解消していくとの基本方針については、上記小委員会で確認されたものが、そのまま承認されています。
○新しく示された「まとめ(案)」では、「「令和の日本型学校教育」を担う教師の学びの姿」の中に、「個別最適な教師の学び」に続け、新たに、「協働的な教師の学び」が付け加えられました。
・「協働的な教師の学び」の内容は、「他者との対話や振り返りなどの機会を確保することなど」とされています。
また、その具体的な機会として、「校内研修」や「授業研究」が挙げられています。
○事務局より、「令和の日本型学校教育」を担う新たな教師の学びの姿のイメージ図が提示されました。
・「審議まとめ(案)」の「3.さらに検討を深めるべき事項と具体的方向性」で示された「研修受講履歴管理システム」を中心として、「教師」「教育委員会・学校管理職等」「(独)教職員支援機構」の三者が相互に関わり合いながら、新たな教師の学び続けの姿を実現していく方針です。
○当日の審議では、「協働的な教師の学びが明確に入っているのがよい」「教職員のスキルアップはそれぞれが当事者であるという意識をもって臨めるよう、地区の説明会や動画作成などでしっかり趣旨を伝えてほしい」といった意見や、「研修履歴だけでなく、資質・能力が身に付いているかといったことについても評価管理すべき」「等の提案、さらに「今後は、兼業や副業を通じた学びもあるのではないか。別フィールドでの体験は大きな学びになるはずなので、今後の議論が必要」のような、近い将来を見通すような新しい視点の提示もありました。
○本会議での審議を踏まえた修正・変更を加えたのち、「審議のまとめ(案)」は、パブリックコメントに付すこととなっています。
・パブリックコメントの結果については、今後の制度設計や制度改正後の運用にも活かしていきたい考えであるとのことです。
○翌、9月28日の記者会見において、萩生田文部科学大臣は次のように述べました。
教員免許の更新が必要なくなったとしても、教師にとって、不断の研修は極めて重要です。
(文部科学省ホームページより引用 https://www.mext.go.jp/b_menu/daijin/detail/mext_00194.html)
審議まとめの案では、「学び続ける教師」の実現に向けた更なる高度化を図る環境整備として、様々な学習コンテンツを一元的に情報集約・整理・提供する「プラットフォーム」の構築が提言されています。
中央教育審議会が最終的な結論を得た上で、関連する制度改正が行われるまでは、現行の教員免許更新制は存続することになります。
このため、各先生におかれましては、必要な受講・手続に、引き続き、遺漏なきよう対応していただくようお願いしているところですが、今後、文部科学省としては、新制度の施行までの間に免許状更新講習を受講する教師の負担感を軽減するため、教師本人のニーズに沿った講習をいつでもどこでも受講できる環境の構築に向けた方策を講じていきたいと考えています。
具体的には、独立行政法人教職員支援機構が、教師本人のニーズに合った講習を負担なく全国から探し当てることができる一元的な情報提供サイトを作成するとともに、全国の大学から実績あるオンデマンド講習を募り、同サイトで重点的に情報提供することを検討してまいります。
また、「教師の個別最適な学び」の促進が求められていることも踏まえ、免許状更新講習について、必修・選択必修・選択という領域を来年度から撤廃をし、教師本人のニーズに合った受講を可能とする省令改正に取り組んでまいります。
現在、中央教育審議会には、「令和の日本型学校教育」を担う教師の養成・採用・研修などの在り方に関する包括的諮問を受けた審議をお願いしています。多様な教職員集団を構成する魅力ある教師の養成・確保に向け、中央教育審議会の議論を踏まえつつ、しっかり検討を進めてまいりたいと思います。
▶︎関連リンク
中央教育審議会「令和の日本型学校教育」を担う教師の在り方特別部会(第4回)・教員免許更新制小委員会(第6回)合同会議資料
https://www.mext.go.jp/kaigisiryo/2021/1422489_00008.html
審議まとめ( 「令和の日本型学校教育」を担う新たな教師の学びの姿の実現に向けて )の案に関する意見募集の実施について
※2021年10月30日まで意見募集中
https://public-comment.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=185001189&Mod