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「デジタル教科書の今後の在り方等に関する検討会議 第一次報告」公表

(2021.6.8)

○令和3(2021)年6月8日に文部科学省「デジタル教科書の今後の在り方等に関する検討会議」より、「第1次報告」が公表されました。

・「デジタル教科書の今後の在り方等に関する検討会議」は、児童生徒1人1台端末環境におけるデジタル教科書・教材の活用促進について専門的な検討を行うことを目的とした有識者会議です。令和2(2020)年6月に設置され、これまで11回の会議を重ねてきました。

・今回の報告は、今年3月公表の「中間まとめ」の内容に、教育関係者からの意見や、パブリックコメントで寄せられた意見を踏まえ、更に検討を進めて取りまとめられたものです。

・報告書の冒頭では、先端技術の高度化による社会の在り方の「非連続的」とも言える変化や、社会全体でデジタルトランスフォーメーションが急激に進んだことにより、ICTを使いこなせる情報活用能力が必須のものとなったことに触れながら、学校教育でデジタル教科書を導入すべき意義について解説しています。
加えて、「令和の日本型教育」として求められる「個別最適な学び」と「協同的な学び」を充実し、全ての子供たちの可能性を引き出しながら、新学習指導要領が掲げる「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けた授業改善を実現するために、デジタル教科書の特性が有意義である点についても、児童生徒を対象とした調査結果を踏まえながら説明されています。

○今回の「第一次報告」には、令和6(2024)年に予定されているデジタル教科書の本格的な導入に向け必要となる取組や、留意すべき点などがまとめられています。

・全国規模で実証的な研究を行いつつ検討すべきこととして、以下の項目が示されています。

・デジタル教科書に共通して求められる機能
・デジタル教材等との連携の在り方

・留意すべき点としては、以下の項目が示されています。

・障害のある児童生徒や外国人児童生徒等への対応
・児童生徒の健康面への配慮
・教師の指導力向上の方策
・デジタル教科書を学校や家庭で円滑に利用するための環境整備の確保

○また、今後の教科書制度の在り方を考えるに当たり詳細な検討が必要な課題として、以下の項目を挙げています。

・デジタル教科書に相応しい検定制度について
・紙の教科書とデジタル教科書との関係について

○さらに、本格的導入に当たって課題となる技術的な課題については、実証研究と並行しながら専門的なワーキンググループで検討するとしています。

<技術的課題の例>
・デジタル教科書に標準的に備えることが望ましい最低限の機能、操作
・デジタル教科書をクラウド配信した際、オフラインでも使用できるようにする仕組み
・過年度のデジタル教科書を使用できるようにするためのライセンスや費用の在り方
・「学習eポータル」などを通じ様々なデジタル教材と連携するための規格や付帯情報(メタデータ)付与の在り方
・デジタル教科書での学習や操作の履歴等の記録方法や保存場所の在り方 等

○「教科書無償配布制度」に関しては、今後も義務教育段階における教科書は無償であることを前提としつつ、全国的な実証研究の成果やデジタル教科書の普及状況を踏まえながら、法律に基づく無償措置の対象につき検討していくことが望まれるとしています。

○なお、本報告書における「デジタル教科書」は、「紙の教科書の内容を全部そのまま記録した電磁的記録」であるとする従来からの定義に従うものを指しています。

・動画や音声等を内容としてデジタル教科書に取り入れることや、そのための検定の在り方については、将来的に検討すべき事項としています。

▶関連リンク
「デジタル教科書の今後の在り方等に関する検討会議 第一次報告」
https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/157/toushin/mext_00006.html

デジタル教科書の「制限撤廃」とは?
https://kyouiku.bunkei.co.jp/archives/346

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