各教科の特質を踏まえた「深い学び」の在り方とは?
第25回教育セミナー開催決定!【事前レポート その1】
(2022.3)
第25回「教育セミナー」が開催決定したそうです!
教育セミナーとは、一般財団法人 総合初等教育研究所が年に1回開催している研究会です。
全国の小学校教員を対象に、新しい教育課題に対する指導について、実際の授業を通した提案や意見交換が行われる学びの場です。現役の教員が研究員となり、主査(大学の教授・准教授)を中心に現場での実践をベースにしながら進めているため、教育現場からの注目度が高く、学習指導要領告示の際には日本中から700名を超える参加者が集まりました。
令和元年度は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から開催中止されましたが、昨年度より、インターネットで参加できるオンデマンド方式(録画配信)として再開されました。
今年度も、新学習指導要領の求める「主体的・対話的で深い学び」を実現する授業の在り方について、実践授業での検証を経た、具体的な手立ての提案が行われる予定とのことです。
「令和の日本型教育」を強く意識し、急ピッチで進行中の「GIGAスクール構想」も踏まえた内容となるようですから、とても楽しみですね!
そこで、イベント情報のコーナーでは、この第25回教育セミナーに向けた研究の様子を連続レポートでご紹介します。
授業研究にすぐお役立ていただける内容も飛び出すかもしれません。ぜひご期待ください。
研究主題は「教育課程に基づく授業の展開 」!
第25回は第11期研究の2年次に当たるため、研究主題「教育課程に基づく授業の展開」は、前回(第24回)を踏襲しています。また、このテーマは、その前の4年間(平成28〜令和元年度)の第9、10期で「新教育課程に向けた授業改善」をメインテーマに研究してきたことを受けているものなのだそうです。
第24回教育セミナーの研究紀要によれば、この研究主題は、次のような課題意識から設定されたとのことです。
●新たな学びの在り方としての主体的・対話的な学びが支える「深い学び」の捉えを、各教科の特質を踏まえ追究する必要がある。
●「資質・能力」の評価と授業改善をより明確に関わらせ、子供が自らの変容を自覚し、新たな課題に向き合おうとする学びの在り方と、その姿の見取りの方法を明らかにする必要がある。
各教科の特質を踏まえた「深い学び」の在り方は・・・
昨年度の第24回教育セミナーにおいて各分科会での研究を通じて明らかにされた、各教科ごとの特質を踏まえた「深い学び」の在り方は、次のようになります。
【各教科の特質を踏まえた「深い学び」の姿】
国語科:子供自らが自己の資質・能力を自覚し自己調整(評価)しながら、次に活かすことができる学び
社会科:子供が社会的な事象の見方・考え方を働かせて、社会的事象の理由や根拠、背景などを考え合い、意味付けたり、意義付けたりする学び
算数科:曖昧さから問いを導き出し、根拠を明らかにしながら解決・説明することで、「数学的な見方・考え方」を精緻化していく学び
理科:理科的な見方・考え方を働かせながら、知識を相互に関係付けてより深く理解したり、情報を精査して考えを形成したり、問題を見いだして解決策を考えたり、思いや考えを基に想像したりすることに向かう学び
道徳科:「深い理解」と「深い思考」による価値観を基にして、自分を見つめ、自らの生き方についての考えを深める学び
さらに、これらに共通する学びの姿として、次の4つが挙げられています。
①資質・能力の育成を目的とした学びが前提であること。
②子供の主体的・対話的な学びに支えられた学びであること。
③学習前からの変化があり、その変化を子供らも自覚していく学びであること。
④次の学びにつなげる、前の学びを働かせる学びであること。
今年度の第25回では、これらの成果を踏まえて見えてきた課題に取り組んでいくとのことです。
その詳しい内容など、具体的には、次のレポートでお伝えします!
第25回「教育セミナー」(主催:一般財団法人 総合初等教育研究所)
■開催方法:オンデマンド(録画配信)■配信期間:令和4年3月5日(土)~3月31日(木) 【終了】
■大会テーマ:「教育課程に基づく授業の展開」~個の変容を捉えた深い学びの実現~
▶詳しくはこちらから
http://www.sokyoken.or.jp/seminar/seminar.xhtml