本校での道徳授業準備の取組
⑴学校全体で共有するシステムづくり
ICT端末等を活用することで教材提示の幅が広がり、共有しやすくなるが、教材を毎回ゼロから作り出そうとしていたら効率化は図れない。
学校全体で共有するシステムを道徳推進教師が中心となってつくっていかなければならない。アナログ教材を保管し、共有するのと同じように、プレゼンテーションソフトで作成した教材のデータを保管し、共有するために必要なフォルダの作成・全体への周知が必要である。そうすることで、個人の財産が、やがて学校全体の大きな財産となる。
⑵教材はアナログもデジタルも全体共有
アナログ教材は「A3クリアファイル」を使って、印刷した挿絵や手作りの教材、発問が書かれている短冊を教材ごとに保管している。また学年別・学期別にできるようにA3が入る大きい書類ケースを購入し「道徳教材棚」として、各学年で活用している。
デジタル教材は、校務用フォルダの中に、「道徳教材フォルダ」を作り、教材を保管できるようにした。「道徳教材フォルダ」の中には、第一学年から第六学年までのフォルダを作成しておき、作成者が自分の学年のフォルダの中に保存できるようにした。保存する際は、ファイル名を教材名にしてもらうことで、使いたい教材をすぐに探せるようにした。
⑶道徳教育推進教師が周知・管理
①年度始め
アナログ教材を保管する「道徳教材棚」とデジタル教材を保管する「道徳教材フォルダ」について、校務用の連絡掲示板や道徳だよりなどで周知する。主に、場所と使い方、保存するときの約束について連絡する。
②夏季・冬季休業前
普段忙しい先生方は、教材を作成してもそのまま個人で持ったままになっていることが多い。長期休業前には、作成した教材を「道徳教材棚」や「道徳教材フォルダ」に保管してもらうように声を掛ける。
③年度末
・長期休み前と同様に、個人で作成した教材の保管を呼び掛ける。
・年間指導計画に合わせて、アナログ教材の並び替えをお願いする。
・アナログ教材は、同じ挿絵が複数枚保管されていたり劣化が激しいものが保管されていたりするため、各学年で確認し廃棄してもらう。
※教科書が替わるときは、新しい年間指導計画を基に教材の仕分けを依頼した。教務主任や管理職に相談し、職員作業の中に道徳教材整理の時間を取ってもらうなどする。道徳担当だけではなく学校全体で行うことで、年度始めにどの学級でもすぐに道徳の授業を実施できるようになる。
おわりに
ICT端末等を活用して授業準備をすることで、必ずしも授業準備の効率化が図れるというわけではない。アナログ教材と同様に、こだわってたくさん動きや音声を挿入すれば、やはり時間が掛かり大変である。しかし、劣化しないことや共有しやすい点は、デジタル教材のよさである。
こうしたデジタル教材を個人ではなく、学校として保管・共有できることで一人一人の授業準備の効率化が図れるようになる。また、ベテラン教諭と若手教諭が同じプレゼンテーションソフトを使って教材提示をすることで、経験の浅い教師が自信をもって道徳の授業ができるようになると考える。そうして学校全体の道徳教育が充実することで、児童の豊かな心を育むことにつながると考える。
(『道徳と特別活動』2024年12月号)




