【学級活動(3)】学級活動⑶ア「〇年生になって」の準備

―年度当初の学級経営との関連―

埼玉県東松山市立唐子小学校 教諭

中島 礼子
学級活動⑶

 学級担任として、まず児童一人一人の抱く「理想の学級生活のイメージ」を学級全員で共有することが大切である。そして、学級活動⑶の授業(〇年生になって)を実施し、各自が新しい学年の努力目標を設定する。特に、行動目標を設定する際には、「何のために」(目的意識)と「どの程度」(目標設定)の目標にするかを「数値等」を盛り込んで明確にし、教室の壁面に掲示できるようにする。
 次に、学級活動⑶の授業(〇年生になって)を実施したり、一学期のめあてを設定したりすることが考えられる。そこで、以下のような事前の確認準備が必要になると考えられる。

①児童の実態把握に努める
 まずは、各学校・学級で活用している「キャリア・パスポート」を事前に確認するなど、児童の実態把握をすることが大切である。
 例えば、前年度の「キャリア・パスポート」に収められた学級活動⑶ア「もうすぐ〇年生」を参考に、事前のアンケートを作成することも考えられる。そこから得た情報を、つかむの段階で活用する事前アンケートの項目に生かすことで、より児童への問題意識も高められる。
 また、参考資料として、前年度の同学年で取り上げた(楽しかったこと・頑張ったこと・不安だったこと等)も紹介するなど、多様な活用も考えられる。

②年間指導計画を踏まえた見通しをもつ
 学級活動⑶「〇年生になって」の授業を展開するに当たり、各学年における年間指導計画を踏まえることが重要である。各教科や領域、学校行事等はもちろん、「〇年生だからこそ」学べる内容もある。児童一人一人が、一年間の見通しをもって「一年後、どのような自分になりたいか」について考える機会となるように授業を展開することが大切である。

③「キャリア・パスポート」を活用する
 ①②を踏まえ、学年末に次年度活用する「キャリア・パスポート」を見直し、作成することも重要である。学校で統一しているものやこれを基に学年で工夫した点を考慮し、作成しておくとよい。

【参考】各学年の特色及び配慮事項(★は留意点)
一年…入学式、初めての多い一年間
   ★年度当初は記述が難しい
二年…学校生活に慣れてきた一年間
   ★相手意識(例えば一年生)をもって取り組めるようにする
三年…中学年の仲間入り
   ★新教科:書写(習字)・社会科・理科・総合的な学習の時間・外国語等
四年…クラブ活動への参加
五年…高学年の仲間入り。委員会活動、宿泊学習など
   ★新教科:家庭科・外国語
六年…最高学年
   ★卒業及び中学校にむけての一年間

④授業の流れの例(第6学年)

児童の活動指導上の留意点資料
導入
つかむ
前年度を思い出し,自分や友達,自分たちの成長について話し合い,問題意識を高める。前年度の経験や努力を振り返り,一人一人の成長に目を向けられるようにする。・「キャリア・パスポート」
・アンケートを集計したもの
展開
さぐる
自分を振り返り,「なりたい〇年生」について自分の願いをもつ。終末には意思決定すべきことが分かるようにする,本時の学習過程の理解を図る。・学習カード(資料1)
見つける「理想の学級生活」「なりたい自分」に近付くために,どのようなめあてにすればよいか考え話し合う。学級教育目標について具体的に話し,目指す学級生活やそのために「どのようなことに取り組むとよいか」等を話し合う。
終末
決める
「なりたい自分」に近づくため,今頑張ることを決める。「達成可能」「具体的」なめあてや実践方法を決められるようにする。・めあてカード(資料2)
資料1 学習カード
資料2 めあてカード

(『道徳と特別活動』2024年4月号)