理科教材の編集部では、授業で扱う生き物の栽培や飼育、実験等を行なっています。
こんにちは。編集部の理科チームです。
理科チームでは、「自然の事物・現象を自ら体感していくことで、制作する教材の質の向上に繋げたい!」という思いから、教材の企画・制作業務の傍ら、理科の授業で扱う生き物の栽培や飼育、実験等を行っています。
理科チームでは、これまでもいろいろな生き物の栽培や飼育に取り組んできました。
このたびお送りしてきたインゲンマメ&ジャガイモ栽培日記も今回がついにラスト。ジャガイモとインゲンマメの収穫についてお伝えします。
※前回の記事はこちら↓

Oさん、最近プランターの前で「がんばれ…!」って言ってましたけど、あれって…推し活?

違います! 植物に語りかけていただけです! 推しっていうか…育てている子?

なるほど。卵界ではそれ“推し芽活”って呼ばれていますよ。芽を推す。芽を信じる。芽に課金はしない。

課金しないのは大事ですね…。

でも、語りかけるってことは、もう“芽との絆”ができてるってことなのでは?

まあ、確かに。毎日見てると、ちょっとした変化にも気づくようになって…。

それ、卵界では“芽の呼吸・壱ノ型:見守り”って言うんですよ。

完全に某アニメの呼吸法じゃないですか。

ところで、今日は何の話ですか? 芽の呼吸の続き? それとも、ついに“殻割りの儀”?(期待)

おおっ…! ということは…!?
【ジャガイモ編】
7月11日(金)
最高気温 34.6℃
さて、6月に「植物のからだと日光のかかわり」の実験を無事終えたジャガイモ。
「ジャガイモを植えるならプランターじゃだめだよ、広いところでなくちゃ!」
「花が咲くと花にパワーが使われて、肝心のイモは育たないよ。花芽をつんで!」
と通りすがりの社員にアドバイスを受けていた理科チーム。
「実験がメイン目的!」と言いながら密かに楽しみにしていました。そう、収穫。
梅雨は明けても来週の予報は雨。
晴れているうちにと、収穫決行です

茎が倒れてきて、葉が黄色くなっています。収穫のタイミングはバッチリのはず!
いざ、4株のジャガイモを掘ります。

地表の土をほぐして…
茎をたばねて引っこ抜きます!


1株め、おおっ!大きなイモが2つも!
2株め! あれれ、なんだかイモが柔らかい?


3株め、小さいイモはたくさんついているけれど…
期待を込めた4株めには、イモはできていませんでした。しょんぼり。

またいつかの栽培のために、土を既定の場所に戻しました。が、あきらめきれない面々。
収穫したジャガイモは日陰に干しました。
日向に干すと、皮が緑色に変色して、ソラニンやチャコニンという毒が増えてしまうんですって!

やはりプランター育ちだったからでしょうか。小さいものは食中毒を起こす可能性があるので、食べられないそうです。
大きな2個のジャガイモは、後日Uさんがおいしくいただきました。
農家の方へのリスペクトが高まる栽培でした。
【インゲンマメ編】
ジャガイモに引き続き、春から育てていたインゲンマメの「収穫」の様子をお届けします!
記事担当は、入社15年目(いつの間に!?)のSです。よろしくお願いします!
7月11日(金)
最高気温 34.6℃収穫の日!
5月に種をまき、6月には間引きやナメクジ対策(コーヒーの出がらし作戦!)を行ってきたインゲンマメ。
あれから約1か月、ついに収穫のタイミングを迎えました!
朝、プランターをのぞいてみると…

「おっ…?あれ…?」
さやはあるにはあるのですが、数えてみると…なんと、収穫できたのはたったの2本!

収穫量は少なかったものの、さやの形や色、長さなどをしっかり観察しました。
さやの長さは約12cm。鮮やかな緑色で、表面にはうっすらと毛のようなものが見られます。
中を開いてみると、豆はまだ小さめで、ふっくらというよりは「これから!」という感じ。
「間引きはしたけど、ちょっと遅かったかな…?」
「ナメクジ対策は効いたけど、日照不足だったかも?」
と、理科チーム内でも反省と振り返りの声が。
★収穫量が少なかった理由を考察!
今回の収穫量が少なかった理由として考えられるのは…
間引きのタイミングがやや遅かった
→根が絡み合ってしまい、成長の妨げになった可能性あり。
気温が高すぎた
→岐阜の6月は例年より暑く、インゲンマメには少し過酷な環境だったかも。
水分管理が難しかった
→晴れの日が多く、土が乾きやすかったため、水分不足になっていた可能性も。
追肥のタイミングを逃した
→光合成は活発でも、栄養が足りなければ実が育ちにくいことも。
このような「うまくいかなかった理由」も、教材づくりにはとても大切な学びになりますね。
次回の栽培では、気温や水分、栄養管理にももっと気を配ってみたいと思います!
収穫したインゲンマメは、入社1年目のAさんが自宅で試食してくれました!
「インゲンのごま和えにしました! シャキッとした歯ごたえで、しっかりインゲンの味がしておいしかったです!」
と、感想を報告してくれました。
収穫量は少なくても、育てたからこそ味わえる感動があったようです。
まとめ
収穫量は少なかったものの、栽培を通して得られた学びはたくさんありました。
•栽培のタイミングや環境の大切さ
•観察を通して得られる気づき
•実際に育てることで教材への理解が深まること
今回のインゲンマメ収穫をもって、「インゲンマメ&ジャガイモ栽培日記」の連載はひとまず終了となります。
種まきから収穫まで、うまくいったこともあれば、思い通りにいかなかったこともありましたが、実際に育ててみることで得られる学びや発見は、どれも教材づくりに活かせる貴重な経験となりました。
読んでくださった皆さま、ありがとうございました!
理科チームでは、今後も「体験から教材へ」の姿勢を大切にしながら、さまざまな取り組みを続けていきます。
また別の企画でお会いできる日を
楽しみにしています!










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