東京都清瀬市立清瀬第七小学校 校長
吉田 有子
管理職
【学校経営計画推進の流れ】

学校評価からの課題発見
教育課程を編成していくに当たり最も大切にしていることは、全国学力・学習状況調査の児童質問紙と児童による学校評価アンケートの結果である。六年生の全国学力・学習状況調査の児童質問紙では、児童の学びに対する意識が最もよく表れる。昨年度の本校の調査結果では、「自分にはよいところがある」「夢や希望をもっている」「学級活動を生かして自分が努力することを決めて取り組んでいる」の肯定率がいずれも低い状況であった。また、四〜六年生を対象に行った学校評価アンケートでは、「夢はありますか」の質問に「ない」と答えた児童が二十五パーセントもいることが分かった。夢がない理由として、多くの児童は「まだ決まっていない」「なりたいものがたくさんあって、決められない」と答えたものの、中には「夢をもつのが不安」「夢がかなえられないと嫌だから」といった回答があり、大人になることへの不安が感じられた。
このことから、本校ではキャリア教育に取り組み、児童に「なりたい自分」を目指し、将来への夢や希望をもてるよう取り組む必要があると考えた。
キャリア教育を軸にしたカリキュラム・マネジメント
まずは教職員に「キャリア教育」についての研修を実施した。「キャリア教育とは、単に職業理解ではなく、自己のよさを生かし、自己肯定感を伸ばしながら、社会参画への意識を育てること」「『なりたい自分』について考えさせ、自己の可能性を広げさせること」「特別活動がキャリア教育の要であり、全教科・領域での学習を含む学校生活全体が対象となること」を教職員全員で共通理解した。その上で、年間学習指導計画を見直し、カリキュラム・マネジメントを行おうと教職員に促した。児童が主体的に学び、友達や地域の方との関わりを通してコミュニケーション能力を向上させるための授業改善を図ることを目的に校内研究の全体計画・研究構想図を作成し、研究に全員で取り組むことも確認した。
地域の理解・学運協での承認
本校は二〇二三年度よりコミュニティ・スクールとなり、地域と協働して学校運営に取り組むことになった。年間五回の学校運営協議会では、学校の現状を説明し、意見をいただく。授業や学校行事を公開し、現状を理解してもらった上で学校運営への助言や提案をいただき、学校運営を改善していく。保護者、児童、教職員の学校評価結果を示し、それに基づき、地域から学校評価をいただく。校長として重要なことは、児童の力をさらに伸ばすために何を行っていくのかを明確にしていくことである。学校評価を基に学校経営方針並びに教育課程を作成する上で、地域や保護者に評価結果を示し、次年度、児童にどのように学ばせ、何を経験させ、どのような力をつけていくのか、見通しを伝えることが重要である。その根拠となるものが、児童の学力調査や学校評価アンケート結果であり、児童の現状を客観的かつ真摯に受け止め、次年度の課題を明確にして、学校経営方針を作成する。今年度は「なりたい自分」に向かって主体的に学ぶ児童の育成を目指し、「児童の夢に向かう力を育てる清瀬七小~キャリア教育の推進を通して~」を学校経営方針のテーマとした(資料2)
二〇二四年一月の学校運営協議会では、学校評価の結果を示した上で、令和六年度の学校経営方針並びに教育課程届出(案)を示し、質疑応答後に承認をいただいた。委員の方々からは、「児童が夢をもつことに不安感を抱えていることから、このテーマでの学校経営は適切である」という一定の評価をいただいた。





