―教師主導からのステップアップ―
北海道札幌市立稲積小学校 教諭
加賀 大介
授業実践 第一学年
ハーフ&ハーフ形式の学級会について
低学年の学級会では、ハーフ&ハーフからスタートしていく。ハーフ&ハーフとは、一時間の半分でやりたい遊びなどを決め、残りの時間ですぐに実践する学級会のことである。最初は教師主導で学級会を進めていき、決まったことを即実践していく活動を積み重ねていくことで、児童が「学級会って楽しいな。自分たちで決めて自分たちで実践することは楽しいな」と実感できるようにしていく。
今回紹介するのは、「○○さんよろしくねの会をしよう」である。転入生と仲よくなるための遊びを考え実践する。教師主導から少しずつ子供が役割を担っていくようにしていく。
授業実践 第一学年
(1)学級会に向けての事前の活動
今回は、教室での遊びを話し合う。遊びの経験が少なかったり、遊び方を知らなかったりすると話合いが途中で止まってしまうことがある。そうならないために多様な遊びを経験できるようにする。異学年交流や係活動などを通してたくさんの遊びを経験できるようにする。教師が適切に関わることで、児童は様々な遊びを経験していく。経験していく中でそれぞれの遊びの特徴を掴んでいくことが大切である。
(2)計画委員会
少しずつ児童も役割を担っていくようにしたい。そのために計画委員会では、次のようなことができるように関わっていく。
○司会
・学級会の進め方(マニュアル)に沿って、進行する。
・手を挙げている友達を指名する。
○黒板記録
・先生が書いた短冊をわかりやすく貼る。
・決まったことに印をつける。
○ノート記録
・決まったことを書く。
・決まったことを発表する。
黒板記録の児童とは、意見と理由が書かれた短冊をどのように貼るかの確認など、大まかな板書計画に取り組んでいく。低学年から繰り返し板書計画を行うことで、意見を予測して進行したり、「くらべ合う」からスタートする学級会にも対応したりと徐々にステップアップできるようにしていく。
計画委員会で決まった「議題」「提案理由」「話し合うこと」などは拡大コピーして学級会コーナーに掲示し、みんなに知らせていく。掲示した拡大コピーは、そのまま板書に活用する。模造紙に書くよりプリントに手書したものを拡大コピーしたほうが訂正しやすいし、完成も早い。また、パソコン入力が得意な児童がいれば一人一台端末で入力することもできる。今回は教師がパソコン入力した。
⑶本時

○出し合う
遊びの経験に応じて、意見の数が決まってくる。たくさんの遊びを経験したので、挙手の数が多くなることが予想された。「出し合う」の時間を三分にして、意見の数を調整した。出された意見は教師が白い短冊に記入し、黒板記録が黒板に貼っていく。本時では、全部で七つの意見が出てきた。意見が全て出たところで、知らない遊びがないか確認を行った。全て経験したことがある遊びだったが、質問が出てきた。教師が遊びを説明し、児童全員が話合いの土台に立つことができるようにした。
「くらべ合う」に入る前に教師が入って分類、整理を行った。ハーフ&ハーフで遊びの時間を意識させたいと思い、座席の移動が必要な「何でもバスケット」「フルーツバスケット」「椅子取りゲーム」と移動が必要のない「リーダーさがし」「爆弾ゲーム」「船長さんの命令」「王様じゃんけん」に分類した。
○くらべ合う
くらべ合うでは、まず賛成意見を出していった。賛成意見が出たら意見の下にマークを貼るようにした。ここで賛成意見が多く集まった「リーダーさがし」と「何でもバスケット」に絞った。選ばれなかった遊びは、遊び係に中休みの遊びに取り組んでもらうように伝え、意見が書かれた短冊を少し下げるようにした。
○まとめる
意見を二つに絞ったところで、提案理由に立ち返り、どちらがより転入生と仲よくなるか考えた。出た意見をピンクの短冊に記入し、意見の下に貼った。その後、心配意見で「何でもバスケット」での座席移動に時間が掛かってしまうということが出たが「みんなで協力したらよい」という意見で解決した。最終的には、転入生が選ぶのがよいということになり、「何でもバスケット」に決まった。

⑷実践
転入生と仲よくなるという相手意識や目的意識がはっきりしていたので、スムーズに学級会を進行することができた。意見の中で出てきた「鬼になった人は、名前と好きなものを言う」という遊びの工夫にも取り組み、楽しく遊ぶことができた。
(『道徳と特別活動』2024年6月号)




