理科教材の編集部では、授業で扱う生き物の栽培や飼育、実験等を行なっています。
こんにちは。編集部の理科チームです。
理科チームでは、「自然の事物・現象を自ら体感していくことで、制作する教材の質の向上に繋げたい!」という思いから、教材の企画・制作業務の傍ら、理科の授業で扱う生き物の栽培や飼育、実験等を行っています。
理科チームでは、これまでもいろいろな生き物の栽培や飼育に取り組んできました。
第4回目となる今回も、前回と同様、入社2年目のTが記事を担当します。
本日は、前回の続き、ジャガイモを使っておこなった実験の後編をお届けします。
前回の記事から実験の詳細とこれまでの流れを知っていただくと、より楽しんでいただけると思います!
※前回記事(実験前編)はこちら↓
少し期間があいてしまったので、前回のおさらいからスタートしていきます!
★前回までのあらすじ
成長してきたジャガイモの葉を使い、実験を始めた理科チーム一同。
計画通りに進めていましたが、事前にアルミホイルをかぶせて一晩おいた葉(でんぷんがなくなっているはずの葉)からでんぷんが見つかり、実験は一時中断。
葉のでんぷんがなくならないと実験ができないため、葉にアルミホイルかぶせた状態のまま、さらに1日待つ作戦に。その結果は吉と出るのか凶と出るのか…
そして、無事に最後まで実験を行うことはできたのか。
ぜひその結末を見届けてください!

こんにちは! このところ、植物観察に加えて実験も始まったって聞きましたが…なんだか慌ただしかったようですね?

はい、いろんな意味で手応えがありました…。栽培日記って、こんなにドラマがあるんですね。

そうそう、まるで夏の甲子園の試合みたいですよね。序盤は順調でも、思わぬピンチが訪れたり、最後まで目が離せない展開が続く感じで。

いやいや、甲子園ほど劇的ではないですよ(笑)。でも確かに、実験も予想外の連続で、気が抜けませんでした。

おや? 何か意味深な発言…。無事に終わったんですよね? 今回は。

うーん、“無事に”の定義にもよるかもしれません(笑)。でも、ちゃんと得るものはありました!

それはそれで気になるなぁ。読者のみなさんも、続きを楽しみにしてたと思いますよ。

今回は育てているインゲンマメとジャガイモの成長と、ジャガイモを使って行った実験の様子をお届けします!

はは、二度目の登板でそこまでテンション上がるとは…。まあ、それだけやりがいを感じているってことですかね。否定しないでおきましょう(笑)
インゲンマメ&ジャガイモ栽培日記④
6月20日(金)
最高気温 32.6℃
アルミホイルをかぶせておいた葉に、でんぷんが発見された事件から1日。気を取り直して午前中、葉のでんぷんがなくなっていることを確かめるところから実験再開です。ヨウ素液ででんぷんを確認したところ…
葉のでんぷんがなくなっていることが分かりました!
これで満を持して、午後からの実験に進むことができます。まずは、午後の実験で使う
①日光に当てなかった葉
②日光に当てた葉
③葉の半分だけ日光に当てた葉
を準備するため、かぶせておいたアルミホイルを外したり半分めくったりしました。


理科チーム総動員で、5種類の方法で実験をしました。
葉をろ紙に挟み叩いてからヨウ素液に浸す方法や、葉を煮てから調べる方法など様々な方法があり、実験の場には様々な音が響き、ヨウ素液の独特な臭いが漂っていました。



結果は……………

日光に当てた部分にはでんぷんができていることが分かりました!
半分だけ日光に当てた葉も、当たった部分だけが青紫色に変化しており、でんぷんの有無の境目がはっきりと分かります。
しっかりと結果が分かった実験もあった一方で、別の実験方法では



日光に当てなかった部分にもでんぷんが残っていたり、変色しているのかどうかが分かりにくかったりするものもありました。
これも、実際に5つの実験方法で調べてみたからこそ分かったことです!
うまく結果が出た実験からは、
「ジャガイモの葉の日光に当たった部分には、でんぷんができる」ということが分かりました。
これにて実験終了です。
ちなみに番外編(顔の形のアルミホイルをかぶせたインゲンマメの葉)は…


顔の形はどこへ!?
変化がありませんでした。
日光に当たった部分にでんぷんができるという結果から考えると、日光が当たっていた顔の形の部分にでんぷんができており、青紫色に変色すると思ったのですが…。
実は、風の影響で顔の形のアルミホイルが外れ、長時間アルミホイルが無い状態になっていました。
うまく結果が出なかったのは、このアクシデントの影響もありそうです。
また、目や口とする穴をもう少し大きくして、日光が当たりやすくしておく必要がありました。
顔の形の実験、いつかリベンジしたいな、と密かに思っています。
さて、2回にわたり、ジャガイモの葉を使った実験の内容をお届けしました!
小学生が理科の授業で行う実験を実際に行うことで、単元や教材に対する理解がより深まったと感じます。
今後もこのような実験の場を大切にしていきたいです!
今後のインゲンマメ、ジャガイモの成長についても、引き続きこちらで発信していきます!
■ホウセンカとヒマワリの栽培
https://kyouiku.bunkei.co.jp/archives/2181
■ヘチマの栽培
https://kyouiku.bunkei.co.jp/archives/1250
■モンシロチョウの飼育
https://kyouiku.bunkei.co.jp/archives/1101