7月31、8月1日、毎年恒例の全国小学校道徳教育研究会 夏季中央研修講座が開催されました。
今年も二日間に渡って行われ、教科調査官の堀田竜次先生をはじめとした貴重なお話を聞く機会がとなりました。
さらに、昨年好評だった「模擬授業」は低・中・高学年別に今年も開催されました。
本レポートでは、夏季中央研修講座の1日目である31日の様子をレポートします。
「今こそ、あらためて道徳科の目標の確認を」堀田教科調査官の講演
東京都練馬区立関町北小学校で行われた本夏季研修講座には、250名以上の教育関係者が参加。会場は道徳の研究に励む先生方で埋め尽くされました。
開会式後には、文部科学省初等中等教育局教育課程課教科調査官の堀田竜次先生のご講演がありました。
「『考え、議論する道徳』の質的充実の視点からの授業改善」という演目名で行われた講演では、次期指導要領の検討が始まっている現時点においても、あらためて特別の教科である道徳の目標の確認、特質の理解、そして教師の明確な指導の意図が大事であることが繰り返し強調されました。

また、現在では一般的となっている道徳科でのICT活用についても「ICTの導入で、子供たちが話し合う時間や意見を交換し合う活動が増えているのではないか。その時間に、子供たちの考えにぜひ傾聴してほしい」というお話がありました。ICTを活用した授業が当たり前になったとしても、子供同士、そして子供と教師が互いに話し合い、考えを共有しあって多面的・多角的な学びとなるよう呼びかけていました。
そのほか、道徳科授業の映像資料がまとめられている「道徳教育アーカイブ」の紹介や解説、道徳科の評価やカリキュラム・マネジメントについてなど、2学期からの道徳科授業の充実に欠かせない貴重なお話がありました。