質問紙調査結果
質問紙調査では学習指導要領の趣旨を踏まえた教育活動の取組状況や、一人一台端末の活用状況などが聞かれました。
学習指導要領の趣旨を踏まえた教育活動の取組状況
学校と児童、双方の回答から、昨年度までと同様、各学校において、主体的・対話的で深い学びの視点からの授業改善の取組、個別最適な学び(個に応じた指導)・協働的な学びに関する取組が実施されていることがわかりました。
主体的・対話的で深い学びの視点からの授業改善



教科に関する調査とあわせて分析した結果、主体的・対話的で深い学びに取り組んでいる児童生徒の方が、平均正答率が高い傾向が見られるとのことでした。
また、家庭の社会経済的背景(SES:Socio-Economic Status)が低い児童ほど、各教科の正答率が低い傾向がありますが、「主体的・対話的で深い学び」に取り組んだ児童の場合は、SESが低い状況にあっても、各教科の正答率が高い傾向が見られました。
個別最適な学び(個に応じた指導)・協働的な学びに関する状況

「個に応じた指導」に関しては、上記の他に、学校に対し、児童がそれぞれのよさを生かしながら、他者と情報交換して話し合ったり、異なる視点から考えたり、協力し合ったりできるように、学習課題や活動を工夫したかも質問しました。
その結果、「よく行った」「どちらかといえば、行った」と回答した小学校が全体の94.3%にものぼることがわかりました。
さらに、学校に対して行われたカリキュラム・マネジメントに関する取組状況に対する調査でも、「児童生徒の姿や地域の現状等に関する調査や各種データなどに基づき、教育課程を編成し、実施し、評価して改善を図る一連のPDCAサイクルを確立している」と回答した小学校が96%だったことから、教育課程の改善は、具体的なデータを活用しながら進められている様子が伺われます。
※記事中の図表は国立教育政策研究所「令和5年度 全国学力・学習状況調査の結果(概要)」をもとに作成しました。









国立教育政策研究所 令和5年度 全国学力・学習状況調査 報告書・調査結果資料