臨時休業の影響は・・・?
令和2年4月以降の新型コロナウイルス感染症の影響による地域一斉の学校の臨時休業期間は、学校への質問紙調査によると、「50日以上、60日未満」が最も多かったことがわかりました。
<地域一斉の臨時休業等の期間>
10日未満 | 10日以上 20日未満 | 20日以上 30日未満 | 30日以上 40日未満 | 40日以上 50日未満 | 50日以上 60日未満 | 60日以上 70日未満 | 70日以上 80日未満 | 80日以上 90日未満 | 90日以上 |
2.8% | 6.7% | 4.8% | 8.2% | 21.2% | 23.6% | 18.66% | 4.5% | 3.9% | 5.6% |
※短縮授業・分散登校を含み、春季休業を含まない。
※学校全面再開後に感染者が発生したなどの理由により個別に行われた臨時休業等は含まない。
長期休業から再開した後の対応についての質問では、「授業における学習活動の重点化」を行なったと回答した学校が77.5%、「時間割編成の工夫」が40.4%、「次年度以降を見越した教育課程編成」が35.4%でした。
補習を行なった学校も半数近くあるほか、土曜日を活用したとの回答も2割近くの学校から寄せられており、子供たちの学びの質を保障するため、各学校が懸命の工夫を重ねた様子が浮き上がってきました。
こうした学校の努力もあり、臨時休業中の期間と各教科の平均正答率のクロス集計では、臨時休業の長さと各教科の平均正答率の間には相関が見られませんでした。
児童への質問紙調査から、課題でわからないところがあったときは「家族に聞いた」との回答が約80%に上ることがわかりました。
さらに、臨時休業期間中に「計画的に学習を続けることができたか」「規則正しい生活を送っていたか」という問いに肯定的な回答をした児童が65%であるところからは各児童の学習意欲や家庭環境に左右されることもわかり、今後も続くコロナ禍における学習では、学校と家庭との連携がこれまで以上に重要となる可能性も考えられます。
文部科学省では、今後、保護者に対する質問紙調査などと合わせて、さらに詳細な分析を行う予定です。
▶︎関連リンク
令和3年度全国学力・学習状況調査の報告書・集計結果について
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/gakuryoku-chousa/sonota/1419141_00001.htm
令和3年度全国学力・学習状況調査の調査問題・正答例・解説資料について
https://www.nier.go.jp/21chousa/21chousa.htm