令和3年8月31日に、文部科学省から、「令和3年度 全国学力・学習状況調査」の結果が公表されました。
昨年度は新型コロナウイルス感染拡大による一斉休校の影響で調査が中止されましたが、今年度は、調査日を例年より1ヶ月後ろ倒しすると共に、後日実施の期間を約1ヶ月間に延長して、2年ぶりに実施されました。
また、今回は、児童生徒質問紙調査について、一部の学校で端末を利用したオンラインによる解答方式で実施されています。
そこで、小学校に関する調査結果の概要をお知らせします。
実施状況
全国の国公私立の小学校計19,038校で、小学校6年生1,060,371人を対象に、令和3年5月27日に、全国一斉に実施されました。(一部の学校では後日実施)
■調査対象児童/学校数(集計対象児童数/学校数)
・公立 1,040,907人/18,965校 (994,101人/18,857校)
・国立 6,393人/75校 (4,932人/61校)
・私立 13,071人/240校 (6,567人/120校)
・合計 1,060,371人/19,280校 (1,005,600人/19,038校)
※調査対象児童数は、公立及び国立は調査実施前に学校から申告された児童数、私立は、令和2年度学校基本調査によるもの。
※集計対象児童数・学校数は、5月27日に調査を実施した数。集計対象児童数は、回収した解答用紙が最も多かった教科の解答用紙の枚数から算出。
今回は、103校が後日実施となりました。
また、そのうち、新型コロナウイルス感染症の影響による休校や学級閉鎖を理由としていたのは、42校でした。
調査項目
① 児童に対する調査
国語と算数につき、知識と活用を一体的に問う問題により、学習状況が調査されました。
また、質問紙により、主体的・対話的で深い学びの視点からの授業改善に関する取組状況や、ICTを活用した学習状況、新型コロナウイルス感染症の影響等についての調査が行われました。
なお、一部の国立大学附属小学校(51校、4314人)では、質問紙調査を、PCやタブレット等の端末を活用したオンラインによる回答方式で試行的に実施されました。
② 学校に対する調査
主体的・対話的で深い学びの視点からの授業改善に関する取組状況や、授業等におけるICTの活用頻度やICT活用推進に向けた取組の状況、新型コロナウイルス感染症の影響等についての調査が行われました。
教科に関する調査結果概要
全国(国公私)の平均正答数・平均正答率は以下の通りです。
国語 | 算数 | |
令和3年度 | 9.1/14問 (64.9%) | 11.3/16問 (70.3%) |
(参考) 令和元年度 | 9.0/14問 (63.0%) | 9.3/14問 (66.7%) |
問題形式別での傾向を見ると、国語・算数ともに、選択式や短答式の平均正答率は70%以上である一方、記述式での平均正答率が低い(国語40.4%、算数53.2%)という状況にあることがわかりました。